『フレンチトースト。』
これだけでピンと来た人も、ニヤニヤしながらお付き合い下さい。
僕は、少し古い映画が好きで、
当然のように、そこに出てくる俳優さんが好きになりました。
ダスティン・ホフマンもその中の一人。
彼が『クレイマークレイマー』で演じた
テッドという人物は仕事第一の会社員。
ある日、帰宅すると、妻ジョアンナが別れを告げてくる。
しかし、テッドは冗談だと思ってしまう。
翌日、会社から自宅に電話をかけてみるも誰も出ず、事の重大さを知る。
その日から息子のビリーとの父子生活が始まる。
ビリーの分の朝食を作り、学校へと送り、自分は慌ててタクシーで会社へと向かう毎日。
残業も出来なくなり、会社の仕事を持ち帰るようになるが、
構ってもらえない寂しさからビリーは
仕事を邪魔するかのように振る舞ってしまう。
まるで父子とは思えないほどに噛み合わない日々だったが、
時間とともに絆は深まっていく。
ところがある日、ビリーが不注意から大怪我を負ってしまう。
追い討ちをかけるかのようにテッドは失業。
さらに、1年以上連絡のなかった妻ジョアンナが息子の教育権を主張し、テッドを提訴。つづく…
という話ですが、この家庭を顧みなかったテッドが朝食に作るのが
フレンチトーストなんです。
この映画を見て、作ってみたという人はスイッチオン!!
作品はアカデミー賞作品賞、ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞。
ダスティン・ホフマンはアカデミー賞主演男優賞。
ちなみに、この時ご本人も離婚協議中だったそうです。
ロバート・ベントン監督はアカデミー賞、監督、脚本賞を受賞。
かの淀川長治氏をして
「本当にいい監督はロバート・ベントンだけになった」
と、言わしめたそうです。
では、さよなら、さよなら。
hosu mito 旬報